みんなのいえ

2026/09/09
みんなのいえ
依頼者様のお宅で整理収納、片付くしくみづくりの作業をしているとき、私の頭によく浮かぶ言葉があります。

それが「みんなのいえ」という言葉なんです。


そういえば昔、「みんなのいえ」という映画があって、私はその映画も大好きでした。
(ココリコの田中さんとか八木亜希子さんとかが出られた映画で新居をみんなで作りあげていくのが最高によかったです)


でも、今回のお話は映画とはまた別のお話。

家って、文字通りですが、「みんなの家」だよなぁ……と、よく思うんです。


家族の誰にとっても大切な場所。

仕事や学校から帰ってきて、ホッとしたり、疲れをとったり。

また明日頑張るために充電したり。

食事をする。
洗濯をする。
眠る。
勉強する。
遊ぶ。
話す。
くつろぐ。

私たちは家の中で、本当にいろいろなことをしています。

だからこそ、家が散らかっていたり、物が使いにくかったり、どこに何があるのか分からなかったりすると、知らず知らずのうちにストレスを感じます。
それって誰にとってもそうですよね。

しかも家は、毎日、目にする場所です。

だからその環境から受ける影響って、実はとても大きいんじゃないかなと思っています。



車にはお金をかけるのに?


そんなことを考えていたとき、ふと思ったことがあります。

今って、車にはみなさん結構なお金をかけますよね。

軽自動車も今はある意味、高級車ですよね。

本当にデザインも豊富で機能もすごい!!

昔に比べると価格もずいぶん高くなりました。

それでもみなさん当たり前のように車を買う。

もちろん移動するために必要だからというのもありますが、それだけではないと思うんですよね。

それは、乗っていて快適だったり、気分がよかったり、家族で遠出ができたり。

車があることで得られる「体験」や「快適さ」にも、私たちはお金を払っているんじゃないかなと思います。

そしてそれは、「家族にとって生活するうえでは欠かせない、必要なもの」という認識があるから、比較的受け入れやすい。

でも、これが整理収納やお片付けとなると、

「片付けにお金をかけるなんて」

「そんなの贅沢じゃない?」

「頑張れば自分でできるでしょう?」

そんなふうに捉えられることがあります。

そして、もうひとつ私が気になることがあります。

なぜか片付けの問題って、奥さんや、ママさんひとりだけの孤独な課題になってしまうことがあるんですよね。

いやいやいやいや!!  ……って、私は思うんです(笑)


だって、家って、車よりも、ずっと長い時間を過ごす場所。

家の中では、先ほど書いたように、食べることから眠ることまで、本当にたくさんのことをしています。

そして何より、そこは「みんなのいえ」なんです。


みんながお世話になっている、みんなにとって、なくてはならない場所。

だったら、その家を使いやすくすることも、片付けやすくすることも、心地よく過ごせるようにすることも、奥さんやママさん一人だけに任せることではなく、家族みんなの暮らしの課題として考えてもいいんじゃないかな。

と、私は思っています。


必要なら、そこにお金をかけることってもっとスタンダードというか当然のこととして捉えていいと思うし、プロの力を借りたって全然いい、むしろおすすめだと思っています。

(私の以前の依頼者さまで、整理収納をしたあとの快適さに『これは投資してもやるべき!』とご自身が経営される会社の収納サポートまで依頼くださったご主人もいらっしゃいました。)

そしてできれば、家族みんなで一緒に考えていく。

家族が毎日を心地よく暮らすためのことですから、私はそれくらい大切なことだと思うんです。



暮らせる時間には限りがあるから 



ときどき、

「ずっとお願いしたいと思っているんです」

と言ってくださる方がいらっしゃいます。

何年も前から私のInstagramを見てくださっている方もいます。

でも、ご主人から整理収納・お片付けをプロに依頼することへの理解が得られず、なかなか一歩を踏み出せない。

そんなお話を伺うこともあります。

もちろん、それぞれのご家庭にはそれぞれの事情があります。

だから私が口を出せることではありません。

でも、そんなとき私は考えます。

人生の時間って、有限なんですよね。

特に子どもと一緒に暮らせる時間を考えたら、思っているよりずっと短いのかもしれません。

だったら、毎日探し物をしてイライラするより、

「片付けなさい!」と言い続けるより、

家族みんなが少しでも笑顔で、過ごしやすく、子どもとの時間を楽しめる家にする。

そこに使う時間やお金には、十分な価値があるんじゃないかなと思うんです。

反対に、私が整理収納に伺ったとき、最初から最後までご主人も一緒になって作業してくださるご家庭もあります。

そんな姿を見ると、私はなんだかとても嬉しくなります。

家族の形も、役割分担も、それぞれ。

「こうでなければならない」と言いたいわけではありません。

ただ、お客様のお宅で作業をしていると、いつも心のどこかに浮かんでくるんです。

「みんなのいえ」

家は、奥さんだけ、ママさんだけの仕事場じゃない。

誰か一人が頑張って維持する場所でもない。

家族みんなが休み、笑い、食べ、眠り、また明日それぞれの場所へ出ていくための場所。

みんなが使う、そう、みんなのいえ。

だからこそ、その家をどうしたらもっと心地よくできるのか。

家族みんなで考えてみてもいいんじゃないかな。

整理収納の現場に立ちながら、私は日々そんなことを考えています。




YU-SHI